おうち時間

 長かった梅雨が明け本格的な夏の到来ですが、新型コロナの感染拡大は第2波と思われる広がりで、誰もが感染への不安を禁じえません。中々外出も出来ない状況の中どうやって日々の生活に潤いを得たらよいか思案なさっている保護者の方も多いことと思います。この状況のもと、新しい生活様式の一つとして「おうち時間」という言葉が使われていますね。様々に工夫した家庭の時間がネットの中で紹介されています。家族皆で料理をしたり、工作に挑戦したり、野菜を育てたりとどれも楽しそうです。そんな楽しみのひとつとして私は親子で絵本を楽しむことを提案したいと思います。
 過日、保育園部の先生方から『おすすめ絵本ベストスリー』と称してそれぞれの好きな絵本をこちらのページから紹介していましたが、ご覧になりましたか。私はちょっと視点を変えて自分の遥か昔の子育てのエピソードからお伝えしたいと思います。
 我が家にはそれなりに絵本があったので、よく子どもたちに絵本を読んで聞かせていました。特に夜寝る前は子どもたちが自分で選んだ本を何冊か布団の中に持ち込んできます。日中は3人の子育てで忙しかったので、この寝る前のひとときが、母親が自分だけに向き合ってくれる時間と思えたのでしょう。時には親の私の方が眠気に勝てず、本は子どもに持たせ、ほとんどそらんじているストーリーをぶつぶつつぶやきながら、先に寝入ってしまったりすることも度々でした。それでも本好きな子どもに成長しました。昼間なら膝に抱き、夜なら布団の中で、絵本を介して過ごした子どもとの時間は、子ども独特の柔らかい肌と触れ合う感覚とともに、私の中に今もずっと残っている子育ての思い出です。
 今は園で時々小さい子どもたちと絵本を読むことがありますが、とても楽しく、「やっぱり絵本っていいな」と再認識しています。0、1歳の子どもたちとは言葉のリズムを楽しむ絵本が良いかな。意味が分からなくても絵と音を楽しむことが出来ます。2歳になったらちょっとしたストーリーを。混み入っていない簡単なものを。3,4,5歳と成長するにつれて、またそれぞれの子どもの好みによっていろいろ読んでみたいなと思います。子どもたちの様子や反応をみるのはとても楽しいです。子どもたちと一緒に楽しめるひと時です。子どもも大人も楽しむためのちょっとしたコツは、特に最初の入り口では対象年齢と書いてある年齢よりも少し下の本を選ぶといいかと思います。例えばお子さんが3歳なら2歳むけの絵本というように。ちょっと無理をして難しい絵本だと楽しさを感じる前に飽きてしまうので。絵本が楽しいなと思ってもらえたら次のステップへ。
 ということで私のお薦めは、0、1、2歳くらいなら「サンドイッチ、サンドイッチ」、「ぽんちんぱん」3、4歳なら「しゅっぱつ しんこう」「とべバッタ」「あきえとちいさないもうと」5,6歳なら「けんかのきもち」「14匹のひっこし」などなど。そして大人のあなたには「チリとチリリ」「ハーニャの庭で」。
 たとえコロナの時代でも人間だからこそ人との繋がりが大切という思いを前回書かせていただきました。人との繋がりの一番小さな単位である親子の繋がりから大切に育んでもらえたらなと思います。

令和2年8月5日

桶川ときわこども園

園長 関口瑞代